第114回定期演奏会 パスカル・ロフェ インタビュー

  今フランスで“旬”なマエストロ、パスカル・ロフェ。2017年8月の定期演奏会にPAC初登場した際は、PACからムソルグスキー〈展覧会の絵〉の情熱的かつ豊かな色彩感ある演奏を引き出した。この4月には、ドビュッシーやデュカスなど、自国フランスのプログラムと共に、PACに再登場する。

■ 今回は、フランスゆかりの作品でまとめてこられました。

  そうですね。今回演奏するのは、時代が20世紀に移り変わる頃のフランス音楽を投影したようなプログラムです。デュカスのおとぎ話、完璧なオーケストレーションで描かれた名作「海」、「プルチネッラ」に見られる驚くべきネオ・クラシック感覚、そしてフルートの純然たる傑作であるイベールの協奏曲。これら4つの作品は、1900年のパリ万博の影響も受けたのでしょうね、この時代のパリがいかに創造性に満ち溢れた街だったかを示しています。

■ マエストロが感じられる、自国フランス音楽の魅力はなんでしょうか。

  一般化するのは不可能ですが、フランスの作品には独特のものがあります。その見事なハーモニー、透明感、色彩豊かなオーケストレーション・・・それらは、おそらく、ピアノに向かいながらではなく、頭の中で音を鳴らしながら音楽、特に和声を学ぶという、私たちならではの勉強法(ソルフェージュ)からきているのではないかと思います。
  また、私たちはベルリオーズ*に始まった、木管楽器との特別なつながりを持っています。たぶんそれらが、フランス音楽が常に特別な色彩感覚を持ついくつかの理由だと思います。もちろん、印象派の絵画や文学を含むフランス芸術全般からの影響もあるでしょう。
*訳注:フランスの作曲家ベルリオーズ(1803-69)は、管弦楽の表現の手法について記した名著『管弦楽法』を遺している

■ 2017年8月の定期演奏会に続き、PACにはこれが2度目の登場となります。今回はどんなふうに音楽作りをしたいと考えておられますか?

   私はこのオーケストラが大好きです。エネルギーに満ちていて、色彩豊かで、好奇心も強く、よく準備されています。私は常に、より音楽的で、緻密で、そして人間的な音楽づくりを心がけています。私の経験を共有するだけでなく、PACが提案しようとすることにも注意深く耳を傾けて、音楽を作っていきたいと思います。

■ 最後に。お客様にメッセージをお願いします。

  日本に来れば来るほど、日本を好きになっています。伝統と現代性がミックスされた独特の感じ、建築物、もちろん日本食も。そして何よりも、他人に対し深く敬意を払う日本人ならではの哲学。ここには良質な暮らしがあります。日本に来ると心地良さを感じます。
  皆様には本当に感謝しています。私のささやかな音楽が、皆様の心と魂に、様々な感情や喜びをもたらすことを願っています。皆様の強い好奇心、寛容さ、そして熱心さ。この国では、音楽への強い欲求を感じますし、そのことはアーティストへのギフトです。ヨーロッパでは必ずしもそうでないのですから。

第114回 定期演奏会
パスカル・ロフェ&工藤重典
 魅惑のフランス音楽
2019年4月19日(金)・20日(土)・21日(日) 各日 15:00
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