ウィーン×ユベール・スダーン【指揮者インタビュー】
2月の定期演奏会では、ウィーンゆかりの作曲家たちの作品をご紹介します。そこで、指揮者ユベール・スダーンに、本公演のコンセプトやウィーンに関するエピソードを伺いました。
——今度の定期演奏会では、ウィーンにゆかりのある3人の作曲家によるプログラムを取り上げられます。どのようなコンセプトがありますか?
私が初めてPACを指揮してから、14年が経ちました。以前、ちょうど私がザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団の首席指揮者を務めたあと、ザルツブルク音楽祭でやっていたようなモーツァルト・マチネのシリーズをするのはどうかと提案し、全10回の「モーツァルトの旅」シリーズに取り組みました。これが今、ウィーンに生きたハイドン、ベートーヴェン、シューベルトをめぐるプロジェクトに姿を変え、ついに行われることになったのです。
今回は、ハイドンの交響曲第6番「朝」、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番、そしてシューベルトの交響曲 第8(9)番「 ザ・グレイト」をお届けします。
親愛なる聴衆のみなさんが、この新しい“ウィーンの古典”シリーズに足を運んでくださることを願っています。
——ウィーンの街はスダーンさんにとってどんな場所でしょうか?
私とウィーンの街とのつながりは、私が1971年にカラヤン国際指揮者コンクールに入賞した頃からとても強いものです。これまで、ウィーン交響楽団、ウィーン放送交響楽団、そしてマエストロ佐渡が音楽監督を務めるトーンキュンストラー管弦楽団で指揮をしてきました。ウィーン楽友協会には、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団との演奏会で何度もステージに立っています。
以前、ウィーンのもっとも重要な音楽祭の一つであるウィーン芸術週間に出演したときのこと。ギドン・クレーメルをソリストに、アルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲を演奏したのですが、客席に、この曲をベルクに委嘱し、初演したヴァイオリニストのルイス・クラスナーがいたことは印象的な思い出です。
インタビュー・文:高坂はる香
兵庫芸術文化センター管弦楽団 第139回定期演奏会
ユベール・スダーン ザ・グレイト
【日時】2023年2月17日(金)・18日(土)・19日(日)各日3:00pm開演日時
【会場】兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
【曲目】ハイドン:交響曲 第6番「朝」、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番、シューベルト:交響曲 第8(9)番「ザ・グレイト」
【出演】指揮:ユベール・スダーン
ピアノ:児玉麻里
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団
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